翻訳中、数字、日付、時間、単位、変数、および頭字語は変更する必要のない場合があります。これらの要素は SDL Trados Studio によって認識され、翻訳対象外の要素または固定要素とみなして訳文文書に直接渡されます。一部の固定要素は、ローカライズされた 形で訳文文書に渡すこともできます。
固定要素の自動置換は、翻訳メモリの一致した原文分節が文書の原文分節の固定要素と異なるものを含む場合に作動します。翻訳メモリが適用されるとき、Studio は自動的に文書の原文分節の固定要素を訳文分節の翻訳へ置換します。
日付
時間
数字
測定
変数
頭字語
メモ |
自動置換と同時に、日付、時間、単位は訳文言語の書式への適合も行われます。この処理は自動ローカリゼーションと呼ばれます。たとえば、英語(アメリカ)の日付 Friday, May 23, 2009 は、ドイツ語(ドイツ)の日付 Freitag, 23. Mai 2009 にローカライズされます。 概要: 自動ローカリゼーションを参照してください。 |
自動置換されている変数の例です。
次の英語(アメリカ)- ドイツ語(ドイツ)の翻訳単位が翻訳メモリに存在すると仮定します。Sheffield と Maidenhead は、翻訳メモリの変数です。
I live in Sheffield.
Ich wohne in Sheffield.
次の分節を翻訳します。
I live in Maidenhead.
SDL Trados Studio が Sheffield と Maidenhead を置き換え可能な変数と認識し、新しい訳文言語の分節で Sheffield を自動的に Maidenhead に置き換えます。文書では次のような翻訳になります。
Ich wohne in Maidenhead.
これにより、日付が違っていても完全一致の翻訳を選択できます。
自動置換および自動ローカライズされている日付の例です。
次の英語(アメリカ)- ドイツ語(ドイツ)の翻訳単位が翻訳メモリに存在すると仮定します。
Road Safety Association Conference July 12, 2008
Tagung der Gesellschaft für Verkehrssicherheit 12.Juli 2008
次の分節を翻訳します。
Road Safety Association Conference October, 10 2009.
SDL Trados Studio が自動的に 12.Juli 2009 を 10.Oktober 2009 に新しい訳文言語の分節内で置き換えます。これは、SDL Trados Stuido がそれらの日付を置き換え可能な置換対象として認識するためです。文書では次のような翻訳になります。
Tagung der Gesellschaft für Verkehrssicherheit 12. 10. Oktober 2009
これにより、変数が違っていても完全一致の翻訳を選択できます。
自動置換されている頭字語の例です。頭字語の自動置換機能がオンになっている場合、Studio は、原文文書に現れた頭字語を、完全に同じように訳文文書に渡します。
メモ |
Studio では、大文字で書かれたすべての単語を頭字語と認識し、大文字要素として処理します。 |
次の英語(アメリカ)- ドイツ語(ドイツ)の翻訳単位が翻訳メモリに存在すると仮定します。
This is today's exchange rate of EUR to the USD.
Dies ist heute der Wechselkurs EUR zum USD.
次の分節を翻訳します。
This is today's exchange rate of GBP to the CNY.
Studio は ISO コードを置き換え可能な頭字語と認識し、新しい訳文言語の分節でEUR を自動的に GBP に置き換えます。文書では次のような翻訳になります。
Dies ist heute der Wechselkurs GBP zum CNY.
これにより、頭字語が違っていても完全一致の翻訳を選択できます。
メモ |
日付、時刻と単位のパターンには訳文言語固有の性質があるため、この設定は言語ペア レベルでのみ使用できます。 |